ジモット人 INTERVIEW

ジモトを愛する方々にインタビューしました!

vol.13| Aozora Factory 代表理事 本多竜太さん

地域を知り、その魅力を発信することで
街への愛着を生み人々の気持ちも明るくする
Aozora Factory 代表理事 本多竜太さん

2016年10月に活動をスタートさせたNPO法人Aozora Factory(アオゾラファクトリー)。1,000社以上もの事業所が集まる“LINKAI横浜金沢(横浜市金沢臨海部産業団地)”の魅力発信とともに新たな価値創りを目指し、産官学が連携して活動をしています。年1回の定期イベントのほか、不定期開催のコラボイベントなど精力的に活動する代表理事の本多竜太さんにうかがいました。

 

代表理事であり“ツナギスト”、地域のよろず相談所

― まずは本多さんの自己紹介からお願いします。

NPO法人Aozora Factoryの代表理事をしています。元々は野毛山動物園の近くにある印刷会社に勤めていましたが、今から16年ほど前に金沢区の福浦に会社を移転させ、この地域とのご縁ができました。
移転する前は、青年会議所のメンバーでもあったので、みなとみらい、桜木町、関内エリアでいろいろな活動に参加していました。金沢区へ移転して、横浜市金沢産業振興センターで年に1回開催されていた「PIAフェスタ」というイベントのサポート依頼を受け、同区にある横浜市立大学と産学で取り組みました。

― 印刷会社の仕事とは思えない案件ですね。

そうですね(笑)
何かあると、いろいろなところからすぐに連絡が入るんですよ。その困りごとに合わせた相談先を紹介したり、私自身が請け負ったり。当時から「本多さんって何屋だっけ?」と何度も言われました。人と人を繋ぐことでまったく知らない世界を知ることができるので、私にとっても学びがあるんですよね。

― それはまさに“ツナギスト”ですね。

ありがとうございます、異常なほどのネットワークです(笑)
「PIAフェスタ」については、集客のためにどうしたら良いか考えていると、学生から「YouTuberに会いたい」「YouTuberを呼びたい」という意見が出て、はじめしゃちょーの事務所に飛び込みでオファーしたらところ引き受けてもらうことができたんです。 ギネス世界記録の「最大のだるまさんがころんだ(世界最大人数でだるまさんがころんだをする)」に740人で挑戦して、その様子をYouTubeに投稿してもらって大いに盛り上がりました。

その後「また来年何かやってね」と声をかけていただいて、地域性を活かした「体験型モノづくりワークショップイベント」を主催しました。2018年に横浜市立大学の准教授と共同代表というかたちでNPO法人を立ち上げました。ありがたいことにNPOの活動が忙しくなり本業との両立が難しくなって、印刷会社を退職することにしました。それが2021年です。

― ついにAozora Factoryが動き出したんですね。

そうなんです。横浜市経済局、金沢区など関係団体やこの地域にあるいろいろな組合に後援していただきスタートしました。

 

― NPO法人を立ち上げるほど地域活動に興味を持っていたり、
  課題に感じられることがあったのでしょうか?

LINKAI横浜金沢が大好きというわけではなくて(笑)逆説的に言うと、印刷会社がこのエリアに引っ越してきたときはとても嫌だった。夜は暗くて、飲食店はない。シーサイドラインの満員電車に揺られて出勤していると「なんだか切なくなるな……」と感じていました。でも、行ったことはないんですが、ドイツのインダストリアルな匂いがしたような、夜になってテクノミュージックが流れるような……(笑)。そんな世界観があるといいな、そんな場所に変わったら良いなという反骨心!?ですかね。私たちが動き出すことで、街を変える種まきになるのかなって思ったんです。

 

LINKAI横浜金沢で存在感を強めるAozora Factory


― Aozora Factoryの活動について教えてください。

賛助会員企業や大学・行政、金沢文庫芸術祭、地域の子育てコミュニティなどさまざまな団体に協力してもらって1年に1回、定期イベントとしてワークショップを開催しています。学生と企業が一緒に考えて、子どもたちが“ものの原理原則”がわかるワークショップにしたいと思っています。今年2022年11月19日に開催予定です(詳しはこちらから>https://aozorafactory.com/)。

ほかには、自宅でできる体験キットを無料で配布したり、海の公園の海中の様子を水中ドローン撮影してリアル配信したり。LINKAI横浜金沢には1,000を超える多種多様な事業所があります。そんな場所はなかなかない。しかも重工業だけでなくプラスチック、木工や食品まで幅広い。近所にある「文明堂」のカステラなんてまだ温かくて最高に旨いんですよ! まだ知られていない魅力や価値を発信することで、この地域の方やここで働く人が楽しそうにしていたり、街のことを好きになれたら良いなと思って活動しています。

 

― 産学官と文化の異なる組織と一緒にプロジェクトを進める理由を教えてください。

最初は気づかなかったんですけれど。イノベーション起こすのは「若者」「バカ者」「よそ者」と言われますよね。「若者」は2つの大学の学生、「よそ者」は教員や教授です、みんな構えちゃうので。そして「バカ者」は完全に私です(笑) この三者が揃うとお互いに足りないところを補填し合いながら、新しい何かを生み出すことができるらしいです。


― 手応えを感じられるのはどんなときですか?

学生たちが就職活動のときに「Aozora Factoryのことを話したら好感触だった」と聞かせてくれることがあって、学生にそういう成功体験や財産づくりの場を提供できたのであればうれしいですよね。実際に、Aozora Factoryを介してインターンできた学生がそのまま就職したケースもあるんですよ。
私たち大人にとっては学生の柔軟な思考は刺激になっているんです。いつの間にか頭が固くなってしまうので(笑)

 

― 最後にAozora Factoryの今後の目標を教えてください。

まずはAozora Factoryの存在により、子どもや学生など関わる人が多様性に触れるきかっけになったら良いなと思っています。立ち上げ当初は、一方通行でこちらから働きかけることが多かったんですが、地域のみなさんとともに活動をして声を聞くなかで見えてきたニーズがあります。例えば、子育て中の働きたいママのニーズと事業所が求めている人材がわかるから、Aozora Factoryが媒体になって地域コミュニティ創出の基盤になれば良いと考えています。そこをスムーズに繋ぐことができたら、地域に根ざしたAozora Factoryの新たな存在価値が生まれると思うんです。ほかにもやりたいことがまだまだあるので、今後も活動の幅を広げていきたいです。