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〈 川崎 〉

職人手作りの昔ながらの製法で、飴を作り続ける『松屋総本店』

川崎大師の仲見世通りの入口にある『松屋総本店』。 「家傳せき止飴」や「開運とんとこ飴」で有名な老舗飴屋さんです。

明治初年(1868年)『松屋の飴』として東京の深川で創業し、155年。
川崎大師には昭和11年(1936年)に支店として川崎大師初の飴専門店を出店。現在は深川にお店はなく、川崎大師の店舗のみとなっています。

創業当時は、甘いものは貴重品として扱われている時代でした。創業者の米吉さんは、“みんなに手軽に飴を食べてもらえるように”という思いで創業。当時から、その日の気温や湿度なども考慮して職人の感覚で製造されているため、なかなかレシピのように数値化は出来ず、職人から職人へ伝統が受け継がれています。
1回の飴を仕上げるのに直径55㎝のお鍋の中に約20㎏の原材料をセットして、高温になるまで煮詰めます。最初は手作業でこねるため、飴づくりは重さと熱さの中での力仕事です。

『松屋総本店』の看板商品「開運とんとこ飴」の原点は、古くから日本にあったたんきり飴やさらし飴。それらは、“長生き出来るように”と願いが込められた千歳飴(昔は千年飴と言われていました)を食べやすいようハサミや包丁で一口サイズに切り分けたことが始まりです。職人たちが包丁で飴を切っていると、“とんとことんとこ…”とたまたま音が重なり楽しいリズムが生まれました。“お客様に見せたら喜んでもらえるのではないか”と店頭で実演を行うようになり、現在でもイベントや、土日・お正月の店舗で“飴切り”の実演を見ることが出来ます。今では、全国の中でもこの“飴切り”をしているのは川崎大師と柴又だけだそうですよ。

たたき方に決まりはないそうですが、2人1組でリズムよく相手の裏をとり、まな板のたたく位置で音の変化を楽しんだりしています。まるで打楽器のようですね。

“飴屋さん”なので、店頭に並ぶ飴の種類は30種類以上!
創業当時からある「家傳せき止飴」は、第20回全国菓子大博覧会において最高位の 名誉総裁賞 を受賞しています。生姜がピリッと効いていて、5種類のハーブも練り込まれており、喉にやさしい飴です。クールやカリン、梅干しなど、色々な風味もあります。

そして包丁でとんとこ切った「開運とんとこ飴」。こちらも第24回全国菓子大博覧会において最高位の 名誉総裁賞・技術部門 を受賞。新潟産の米飴を主原料としているので、ゆっくりなめて溶かして優しい甘さと柔らかさを楽しんでくださいね。(噛むと歯にくっつくので注意です!)
右側の「きなこ飴」は、沖縄産の黒砂糖から作った黒蜜ときなこを練り合わせ、柔らかくしっとりとした食感。飴というより“きなこ玉”に近い、きなこ好きにはたまらないお菓子です♪

他にも、地元 川崎とコラボした商品もあります!

地元のプロスポーツチーム『川崎フロンターレ』(サッカー)と『川崎ブレイブサンダース』(バスケット)とコラボし、川崎市生まれの「香辛子」を使用した「香辛子キャンディー」!飴と香辛子!?と驚きましたが、食べてみると辛くはなく、ハーブ風味の美味しいはちみつレモン味でした♪

こちらはJR東日本横浜支社とコラボした鉄道開業当時の 110形蒸気機関車 をモチーフにしたキャンディー。ちょうど今年(2022年)は鉄道が開業して150年。その記念として発売されました。パッケージは、ペーパークラフトとしても楽しめますよ。

飴をよく見ると機関車の絵柄です!飴は冷めてしまうとどんどん硬くなってしまうので、熱い温度のうちに繊細に正確に作り完成したこの機関車キャンディーは、まさに芸術品!2022年10月1日から来年1月31日まで、2000個限定でJR東日本横浜支社管内のNewDaysで販売しています。

通常の商品は、全国の菓子問屋さん経由でスーパーやドラッグストア、百貨店でも取り扱いがあり、川崎駅周辺のコンビニでも購入可能です。また、川崎フロンターレや川崎ブレイブサンダースのホームゲーム、地域のイベントなどにも出店されています。

“これからも分野の垣根を越えて様々なところとコラボしていきたい”と、伝統も守りながら新しいことにチャレンジしている『松屋総本店』。全てが職人の手作りによる直火釜製法で、最後の仕上げは必ず職人が自分の目と舌と感覚で決めています。ひとつひとつに職人の思いが込められて丁寧に作られ、“人の手で作る”ということを大切にしているとても素敵な飴屋さんです。

〒210-0816
神奈川県川崎市川崎区大師町4−39
京急大師線「川崎大師駅」より徒歩約10分
044−277−7711
9:00〜17:00(正月は営業時間延長あり)
なし
https://www.tontoko.com/

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