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〈 横浜 〉

昭和のぬくもりと、新しい一杯を。79年続く東神奈川の居酒屋『三代目くぼた』

東神奈川で約80年もの間、街の人たちを迎え続けた一軒の居酒屋『三代目くぼた』。店内に一歩足を踏み入れると、どこか懐かしい昭和の空気が流れる一方で、全国から厳選した日本酒や神奈川の旬の食材を使った料理が並んでいます。長い歴史を守りながらも新しい挑戦を続ける三代目くぼたには、代々受け継がれてきた想いと、地域への愛情が息づいていました。

戦後から79年、街とともに歩んできた居酒屋

三代目くぼたの始まりは、戦後間もない頃。現在のご主人のお祖父様が、この地でお店を開いたのがきっかけで、今年で創業79年を迎えました。もともとお祖父様は長野県出身で、最初は味噌や醤油、生活雑貨などを販売していたそうです。その後、時代の流れとともに居酒屋へと形を変え、多くの人が集まる場所になっていきました。
一代目、二代目の頃は、当時としては珍しいバイキング形式。店内に並ぶお惣菜を自分で選び、お酒と一緒に楽しむスタイルでした。多くのお客さんは、駅や首都高速道路、市場などで働く人や日雇いで働く人たち。朝4時の開店と同時に席が埋まり、仕事を終えた人とこれから仕事へ向かう人が交差する、活気あふれる場所だったそうです。その後、再開発をきっかけに店舗を建て替え、現在の建物へ。そのタイミングで三代目となるご主人に代替わりし、今年で22年目を迎えます。現在の店内は建築家・ハシモトユキオ氏がデザインを担当しており、新しくなっても昔の面影を壊さない絶妙な空間に仕上がっています。

一代目や二代目の頃に使われていた道具や家具、ご家族の思い出の品々が店内のいたるところに飾られており、おばあ様が使っていた着物の帯をインテリアとして取り入れたり、ご両親が大切にしていたものを残したりと、昔から通う人には懐かしく、初めて訪れる人にはどこか温かく感じられる雰囲気が広がっています。ちなみに二代目の時代には、デビュー前の矢沢永吉さんがアルバイトをしていたという驚きのエピソードも! 長い歴史の中には、このお店ならではの物語がたくさん詰まっています。


おばあ様の着物の帯を利用した照明

日本酒と神奈川の食材の魅力をもっと届けたい

現在の三代目くぼたを語る上で欠かせないのが、日本酒へのこだわりです。以前から日本酒は扱っていましたが、「もっと深く知ろう」と勉強を始めたことが大きな転機に。さらに神奈川県内の酒蔵を巡る企画との出会いが重なり、全国の銘酒だけでなく、神奈川の地酒にも力を入れるようになりました。
現在では、茅ヶ崎にある熊澤酒造の活動「くまっしゅ隊」にも参加し、年に数回、酒造りを学びながら田植えやホップの収穫なども体験しています。販売だけでなく自ら体験して造り手を知ることで、お客様へ日本酒の魅力をより深く伝えられるようになったそうです。店内でも日本酒のイベントを定期的に開催しているそうなので、日本酒好きの方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか♪


この日本酒の種類…!圧巻です!

もちろん日本酒だけでなく、料理にも神奈川への想いが込められています。2〜3年前から神奈川県産の食材をより積極的に取り入れはじめ、横浜中央卸売市場から仕入れる新鮮な魚介や野菜などを使用。ただ“神奈川県産だけ”にこだわるのではなく、全国を巡って自分の目で見て本当に良いと思った食材を選び抜く中で、神奈川の魅力的な食材も発信しています。

また、食品ロスを減らすために瞬間冷凍などを活用して素材を無駄なく使う工夫を行ったり、「素材そのもののおいしさを大切にしたい」という想いから、同じ料理でもその日の食材の状態を見極めて調理方法を変えたりと、細やかな仕事が一皿一皿のおいしさにつながっています。

人とのつながりを大切に、これからも街の居場所であり続ける

コロナ禍以前はご主人と友人たちが一緒にお店を切り盛りしていましたが、コロナ禍をきっかけに仲間が離れることになり、ご主人一人でお店を支える状況になりました。当時、奥様は別の仕事をしながら手伝う程度でしたが、「お店を続けるために」と本格的に三代目くぼたへ加わることを決意。ご夫婦二人三脚で歩んできた時間が、今のお店を力強く支えています。現在のお客さんは40〜60代の仕事帰りの方が中心ですが、最近では若い世代やご家族連れの来店も増えているのだそう。グルメサイトなどにはほとんど掲載していないものの、多くのお客さんが口コミで訪れ、一度来た人がリピーターになって戻ってくることが、このお店の魅力を何より物語っています。
名物のジューシーな「イケメン鶏から」や、じっくり煮込んだ「牛すじ大根」、代々受け継がれてきた「炙りシメ鯖」をはじめ、地域で一度途絶えかけていた伝統の味「秦野のとうがらし漬け(峠漬け)」を提供するなど、食文化をつなぐ役割も担っています。
79年という歴史を受け継ぎながら、新しい挑戦を続ける三代目くぼた。昭和の温もりを感じる空間で、こだわりの料理と日本酒を味わいながら、人と人とのつながりを楽しめる――そんな素敵な時間が、今日も東神奈川でゆっくりと流れています。


笑顔の素敵なご主人です♪

今回はおすすめの3品をいただきました!

イケメン鶏から
ブランド鶏である「匠の大山鶏」を使用したから揚げ。サクサクの衣と柔らかくジューシーな肉質で、一口噛むと旨みあふれる肉汁が広がります。絶妙な塩加減が素材本来の美味しさを引き立てていて、箸が止まらなくなる一品です!

牛すじ大根
二代目のお父様から受け継いだ想いが込められた名物メニュー。ホロホロになるまで柔らかく煮込まれた牛すじと、味がしっかり染み込んだ大根の組み合わせは、日本酒との相性も抜群です♪

代々伝わるくぼたの炙りシメ鯖
一番人気の看板メニュー! 絶妙なシメ具合で、炙ることで皮目がパリッと香ばしくなり、他ではなかなか味わえない“パリッ&しっとり”の食感が楽しめます。100人中98人がリピートするというのも納得の味わいで、訪れたら絶対に食べておきたい逸品です。

歴史が紡いできた温かな空間と、進化し続けるこだわりのお酒や料理。東神奈川を訪れた際は、ぜひ『三代目くぼた』で心ほぐれるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたのは、“今日もトレンド追いかけ中、可愛いものと甘いもの大好きGIRL”でした。

〒221-0044
神奈川県横浜市神奈川区東神奈川1-10-1
JR「東神奈川駅」より徒歩2分
045-453-9293
月~木 14:00~22:00(L.O. 料理 21:00、ドリンク 21:30)
金・土 14:00~23:00 (L.O. 料理 22:00、ドリンク 22:30)
定休日 日曜・祝日定休
なし
https://www.instagram.com/sandaimekubota/
座席:カウンター・テーブル席

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