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食べてみる

〈 川崎 〉

町工場の娘の熱い想いで、工場団地の活力の源として始まった『大川食堂』

川崎の工業を支える、大川町工業団地。今回伺った大川町産業会館内にある『大川食堂』では、町の女性たちと一緒に、働く人たちの活力となる食事を提供。さらに小ロット商品開発の事業を通じて、川崎の食の魅力を発見・発信するための拠点も担っています。工業団地で働いている人はもちろん、一般のお客さんも大歓迎♪ お店ののぼりが目印です!

大川食堂ができたきっかけ

大川食堂の店主である岩さんにお話を伺いました。
岩さんのお母様が学生の頃、おじいさまの会社の従業員の方が暮らしていた下宿所でお母様は家事や炊事のお手伝いをされていたそうです。そのためお母様は従業員の方々と兄妹のように仲良く過ごされていました。その後、子育てがひと段落したお母様が久しぶりにおじいさまの会社を訪れた際、従業員の方々がお昼にカップラーメンや質素なお弁当を食べているのを見て“これでは人も会社もダメになってしまう…”と思ったのをきっかけに、大川工業団地で働いている人がおいしくてバランスの良いお昼ご飯を食べられるようにと、岩さんのお母様が2009年4月に『キッチン美遊』を始められました。お母様は看板娘として店舗に活気を振りまき、岩さんは大川食堂で働く地域の女性が働きやすく、工業団地で働く人たちの活力となる食事を提供できるように裏からサポートしています。

大川町工業団地のことを多くの人に知ってほしい!

食堂をやっているもう一つの理由、それは“大川町にもこんなすごい企業があるのだよ!”と多くの人に知ってもらうこと!
工業団地というと、関係者でないとなかなか足を運びづらい場所ではあります。しかし、そこにおいしい食堂があれば足を運ぶ動機にもなり、おいしいご飯を食べながら大川町工業団地や食堂周辺にある企業を知り、興味をもつきっかけになってほしい、というのも食堂を続ける大事な想いです。メインは工業団地で働いている方向けのメニューですが、一般の方に向けた名物メニューも開発。今では、工業団地にお勤めの方以外にも家族連れやご夫婦で来店される方々も増えてきたとのこと。岩さんの 想いが実を結んできましたね!

大川食堂には名物メニューがたくさん♪

店内のメニューを見ると、炊き立てご飯にバランスのとれたボリューム満点のおかずがセットの定食メニューやうどん・そばといったメニューまでとっても豊富。今回は厳選4品をいただきました!

名物 肉めし
まずは1番人気の名物肉めし!!やわらかいお肉に分厚くて大きな厚揚げ、これだけでもボリューミーなのに、卵とレンコン、ネギなど具だくさん!お醤油味の丁寧な味付けのため、このボリュームでもぺろっと食べることができちゃいます。食べてみると人気な理由がとってもよくわかりました◎

豚七味定食
写真でもわかる通り、七味がしっかり辛い!でも、辛い中にも旨味や甘みもあって箸が止まりません。豚肉と玉ねぎによく味がしみ込んで、そのしっかりとした味わいとご飯との相性が抜群です…!食べ終わったらお腹いっぱい体ぽかぽかでとっても満足♪

カツカレーライス
見た目通りボリューム満点!コクがありビーフカレーっぽい味わいですが、辛さは強くないので、辛いのが苦手な方でも食べやすい。ヒレ肉のカツは、ちょうどよい厚みとスプーンで切れるほどの柔らかさ、そして衣のサクサク感♪ 脂っぽくなくさっぱりとしたカツなので、カレーとおいしくいただけます。

鯖塩麹焼き定食
ノルウェー産の大きな鯖を麹に漬けて焼いた、絶対間違いない定食!麹に漬けているため、味はまろやかで甘い卵焼きとお味噌汁とよく合いました。大きな鯖が嬉しい、体にやさしい健康的な定食です!

『川崎イイモノ直売所』

食堂の一角には、『川崎イイモノ直売所』と書かれたスペースがありました。そこには“川崎の素材を活かした美味しい食の提供”をミッションとし、川崎生まれの「香辛子」を使ったものや川崎の企業が手掛ける隠れた名品等が並んでいます。

その中に、「川崎の塩」がありました…!!
川崎の海水がおいしいお塩になるってご存知でしたか?江戸時代には川崎でも製塩業が盛んだったそうですが、 “川崎”というと何となく工業地帯だからきれいな海というイメージは正直なく…でも実は長年の努力が実を結び、きれいな海になってきているそうなんです。お塩も国際的な検査基準を満たし食の安全が認められています。結晶塩で少し苦みがある複雑な味わいが特徴なので、ステーキなどにとっても合いそう!他に梅塩も販売しており、2つ合わせて「紅白塩」として人気がありますよ♪

他にも、訳あり品を主役とした「乾燥野菜」もありました!
農産物栽培する際に、品質には全く問題ないが形が悪くなってしまっている訳あり品。その訳あり品も美品と同じだけ、農家さんの労力や想いが込められています。そのため安く売ったりするのではなく、訳あり品も主役になれるものに変身できないかというのがきっかけで、乾燥野菜の開発を始めたそうです。味はとってもいいのに見た目が悪くて訳あり品にならざるを得なかった野菜も、乾燥させれば見た目なんて関係なくおいしい乾燥野菜に大変身!実際にトマト、玉ねぎ、キムチの乾燥加工品をいただいてみたら、味はそのもののままなのに、甘くて旨味がぎゅっと詰まっていました。いろんな種類を試してみたくなりますね。


左から、トマト・唐辛子・玉ねぎ

また、このように乾燥加工品にすることにより、時期に縛られずに1年中販売可能であったり、保存の効く「乾燥・粉末」にする事で活用の幅が広がるため、より多くの方に川崎の都市農業の魅力をお届けしています!
“食を通じて川崎が最も魅力的で元気な街になること”を目標に様々な取り組みにチャレンジしていらっしゃるそうです!

大川町工業団地の人のために、川崎の町がもっとよくなるために、川崎を愛し、多くの地域貢献事業を行っている岩さんが営んでいる『大川食堂』。ぜひ足を運んでみてくださいね♪

〒210-0858
神奈川県川崎市川崎区大川町9-2 大川町産業会館内1F
JR「大川駅」下車、徒歩3分
044-322-5171
11:00~13:30(L.O.13:00)
土・日曜、祝日定休
あり(3台)
https://www.miyu-japan.com

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