大空を舞う大きな凧 体験レポート

凧相模の大凧 題字表彰式

相模の大凧の特徴でもあり、堂々と書かれた漢字2文字の“題字”。
相模の大凧の起源は子どもの誕生を祝うものだったので、当時は子どもの名前を凧に書いていました。現在では大凧を揚げる意味合いが変わってきて、相模原市に関係することや希望・夢などの思いを込めた題字が多くなっているそうです。また、文字を書く赤と緑の2色は、右上の赤で“太陽”を表し、左下の緑で“大地”を表しています。

大凧に書かれる題字は、毎年一般公募により候補を募り、大凧実行委員会の意見や時代の背景を考えながら多数決で決まります。新型コロナウィルスの影響でお祭りが中止となりましたが、令和2年度・4年度は題字の公募を行い、題字がすでに決まっていました。(令和3年度は開催中止が早い段階で決まったため、題字の公募はありませんでした)

例年お祭り前日に開かれていた題字表彰式も相模の大凧まつり中止に伴い開催できずにいましたが、多くの方のご協力もあり、今回、開催できていなかった令和2年度の題字表彰式と、今年・令和4年度の表彰式を無事行うことができました。

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表彰式会場は「相模の大凧センター」。令和2年度・4年度の入賞者・佳作者の皆さんにお集まりいただき、相模の大凧文化保存会会員の方々をはじめ、名誉会長でもある相模原市の本村市長、南区長もご出席されていました。

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相模原市 本村市長

皆さん相模の大凧の法被に身を包まれていて、お祭りの“正装”がビシッと決まっていらっしゃいました。

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相模の大凧文化保存会 川崎会長

今回、表彰式にご参加いただいたのは5名の方々です。本村市長が一枚ずつ揮毫(きごう)した題字とそれぞれのお名前の入った色紙と記念ミニ凧が、入賞者・佳作者の方々へ贈られました。受け取るときのお顔がとても嬉しそうです。

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自分の考えた2文字が、その年の凧の題字になるって夢のようですよね。大空を舞う姿を見られなかったことが、とても悔やまれます。
各年の入選作品をご紹介いたします。

令和2年度 『輪風』
「東京オリンピック・パラリンピックの成功と世界平和の願いを青空高く舞い上がる大凧に込めて」という意味が込められていて、3名の方がこちらの題字を応募し入選されました。
令和2年度は応募総数258点(題字総数203点)ものご応募をいただきました。
佳作:『五輪』(5名の応募) 『相輪』(1名の応募)

令和4年度 『命風』
「コロナ禍の中で実感した「命」の大切さと絆や連係プレーの必要性を大凧にたくす」という意味が込められていて、1名の方がこちらの題字を応募し入選されました。
令和4年度は応募総数266点(題字総数191点)、令和2年度よりも多いご応募となりました。
佳作:『薫風』(2名の応募) 『清風』(1名の応募)

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3年間開催できなかった相模の大凧まつり。大凧制作や交流会などの取材を通して、どの地区も開催を楽しみに大凧制作に励み、また、題字の応募も266点と多いことから相模原市民がお祭りの開催を楽しみにしていたことが良くわかります。

「令和5年度はなんとしても開催したい」と相模の大凧文化保存会 川崎会長は強く語っていらっしゃいました。今年は安全第一で中止した相模の大凧まつりも、来年はみんなが笑顔で楽しめるお祭りとして開催出来ることを今から楽しみにしています。
令和5年度の相模の大凧題字の公募が始まりましたら、ぜひご応募してみてください。