
株式会社 KGM
kgm
「迅速な対応」と「品質」を大切に
お客様のニーズにかなう商品、満足いただける製品を提供
金属部品の切削加工を中心に高い技術力でステンレス材を得意とし、特に加工が難しいとされている六角棒材など、独自の機械ノウハウで試作から量産まで、短納期で対応しているKGM。専務取締役の温井さんにお話を伺いました。

KGMの誕生
元々は東京都世田谷区にある加賀見製作所で事業をしていました。当時、川崎市下野毛のトキワ製作所と一緒にお仕事をしていたのですが、工場を畳むということになりまして…。お仕事をいただいていたのでそれは困ると、トキワ製作所を買収、先代さんが「私が生きている限りは社名を残してほしい」と望んでいらしたので、M&Aのようなことをせずに2つの会社を切り盛りしていました。
下野毛には工場が3か所あって効率が悪かったので、ちょうどこの土地が空いた時にこのビルを建てたんです。その時には先代さんは亡くなられていたので社名を変更しようとなったのですが、東京と神奈川で仕事をしていて統合するとなるといろいろ不都合もあったため、このままでいいだろうと、トキワ製作所の社名を加賀見の頭文字を取った『KGM』に変更しました。それが2016年ですね。
2社でひとつ
今でも加賀見製作所は東京にあります。基本的には同じ事業なのですが、ひとつの製品をつくるのに第一段階を東京の加賀見でやって、第二段階を川崎のKGMでというすみ分けはあります。実は私は加賀見製作所へ入社していて、現在そちらでは社長を務めています。KGMでは専務取締役として役員に入り、社長はトキワ製作所の工場長だった久世が務めています。2人で会社をやっているような状況ですね。しかも加賀見製作所の事務所は東京ですが、工場はこちらの1階に持ってきてしまったので、今はもうどっちも川崎にあるんです(笑)。
得意とするステンレス加工
なかなか皆さんの生活の中では目に触れることはないと思いますが、機械に水や液体を繋げるジョイント部分のホース継手というものを主に量産しています。半導体製造装置と言われるものに何百本というホースが入っているのですが、そのホースとメインの機械に繋げるためのジョイント部分の継手ですね。東京で第一加工、川崎で第二加工した製品がほぼ半数を占めています。元々ステンレスの加工をしていたのでステンレス材への加工技術は自負しており、そちらに特化していますね。錆びにくくて強度があることから半導体系の製造部品にステンレスが使われるので、なるべく安価で質のいいものをお届けできるようにしています。ステンレス以外ではアルミ、真鍮、銅などの量産もしていて、第二工場でNC自動機(材料を長いまま入れて加工し続けて量産する機械)を導入し様々な部品をつくっています。
ものづくりとの出会い
自分は結婚を機に「やらないか」って言われて。それまでは医療福祉業界でサラリーマンをしていたので、全く違う世界にいました。その会社でも経営企画室にいたので経営には興味があり、入社後に会長とコミュニケーションを取っていく中で会社の現状や従業員について相談を受けて…いわゆる後継者問題ですよね。年齢も27歳くらいだったので自分に出来るのかなっていう不安もありましたが、ものづくりにも抵抗がなく、経営もしてみたいなという思いもあり、将来自分で舵取りができるようになればチャレンジしてみるのも…と思ったのがきっかけですね。でもものづくりに関しては、材料によって削り方や扱い方が異なるのでマニュアル通りにはいかないし、当時は昭和の世界だったので「見習い=”見て習え”」って言われて育ちました(笑)。失敗もありましたが、実際にやってみて学ぶことは勉強になりましたね。今はちゃんと教えますよ(笑)。
苦労の中にも活きている前職
品質維持向上に必要な検査には一番苦労しましたね。製品としての機能はするけれど、見た目が悪いと受け入れできなかったり、精度も機械に頼らないと測れないようなものもありますが、なかなか検査機には投資をしてもらえなかったり、品質を維持するのが難しくて。どうやったら不良が発生しないか、流出しないかっていうのは苦労しました。一社依存でやってきたのでずっと同じお客様の対策をすればよかったのですが、仕事を増やすためには新しいお客様も増やさなきゃなので、KGMになってからタカツクラフト(高津工友会)に入ったり、人脈を広げていったりしました。でもやっぱり新規のお客様は品質に厳しいので、一般的な標準の検査レベルがなかったこと、必然的にそれをやらなければ時代についていけないことにも気づいて、状況を会長に説明してやっと投資をしてもらえました。その頃は予算や中長期の計画もなかったので、前職の経営企画での経験がとても役立ちましたね。新しいお客様に認めてもらって次の仕事に繋がった時は嬉しいですし、広がっていくのはやりがいも感じますね。「この図面ならあそこだよね」って言われるように頑張っています。
下野毛地区の工場見学
“オープンファクトリー”
東大阪のオープンファクトリーは有名ですが、下野毛地区でも毎年工場見学を開催していて、2025年で9回目の開催となりました。最初は出店企業として参加していましたが、今では実行委員長をやらせてもらっています。この地区は住工共生地域で、準工業地域に家がいっぱい建っているんですよ。騒音や振動や臭い…いろんな問題がある中で、敵対するのではなく住民の方々にものづくりの素晴らしさや自分たちの家の近くでこういうものがつくられているっていうのを理解していただき、最終的にはものづくりに興味を持ってもらえたらという思いで実施しています。当日は300人くらい来ていただきました。下野毛地区ならではの大きなイベントですね。
一緒にやっていきたい担い手
継続してものづくりに興味を持ちながら技術を身につけて、どのようにしたらより良いものがより早くより正確にできるかな…っていう探求心がある若い人が、同じ分野で継続的にやっていけるのが理想ですね。想像力がある人、係数感覚といった数字に強い人は向いていると思います。0.01㎜の世界なので(笑)。オープンファクトリーもものづくりを知ってもらういいきっかけになっています。イベントでも物を売るだけじゃなくて、いろんな人にものづくりの体験をしてもらえればいいなと思っています。
仕事以外では、ゴルフが大好きだという温井さん。年間で行く頻度は驚かれるほどだとか。ゴルフ繋がりで人脈も広がって仕事へ繋がることもあるそうです。「コミュニケーションツールとしては上位に入っていますよ(笑)」と、ゴルフへの愛が良い仕事へ繋がっていることが伝わってきました。工場の従業員さんもあたたかく、地域を大切にされているアットホームな町工場です。

Information
株式会社 KGM
住所:〒213-0006 川崎市高津区下野毛1-12-30
TEL: 044-833-3538
定休日: 土・日・祝
https://www.k-g-m.co.jp/index.html






